
2016年 に起きた 家族介護事件簿 まとめ
2016年 家族介護事件簿 まとめ記事です。老老介護 (要介護者(介護を受ける人)を65歳以上の高齢者が介護している状態)や、ともに75歳以上同士の場合は 超老老介護 、ともに認知症を患っている場合は 認認介護 など、超高齢化社会のわが国が抱える介護問題において、介護が原因で起きた事件を考察し改善を目指すために 2016年 に起きた 家族介護事件簿 の 記録を残しています。
2016年 1月10日
神奈川県 横浜市 港北区 新横浜
横浜の老人ホームで女性が首絞められ死亡 殺人容疑で夫を逮捕
横浜市港北区新横浜の介護付き有料老人ホームで、「入居中の女性の首を夫が絞めた」と施設の女性職員から110番通報があった。神奈川県警港北署員が現場に駆けつけたところ、施設に入居する女性(93)が死亡しており、同じ施設に入居する夫(93)が「妻の首を絞めて殺した」と認めたため、殺人容疑で現行犯逮捕した。2人は昨年12月22日から同施設に入居し、同じ部屋で暮らしていた。
2016年1月18日
岐阜県 岐阜市
自殺? 保釈の女性が死亡 無理心中で夫殺害起訴 地裁が公訴棄却
岐阜県岐阜市で、夫(78)と無理心中を図り、夫を浴槽に沈めて殺害したとして起訴されていた女性(78)が、保釈中に死亡していた。自殺とみられる。
女性は1月18日に夫を殺害。県警の調べに「一緒に死にたかった」と話していた。夫と2人暮らしで、体が不自由な夫を女性が介護していた。
2016年1月21日
茨城県 筑西市 旭ケ丘
介護に疲れて妻を殺した 80歳夫が77歳妻と無理心中? 殺人容疑で逮捕へ
茨城県筑西市で、この家に住む女性(77)が死亡しているのが見つかった。女性は首や腹などに刃物で刺されたとみられる傷が複数あった。寝室には夫(80)も腹から血を流して倒れており、病院に搬送された。重傷のもよう。夫は「介護に疲れて妻を殺害した」などと話した。
2016年2月20日
鳥取県 鳥取市
介護殺人で妻に猶予判決 献身的支援を考慮 鳥取地裁
鳥取県鳥取市で、夫(82)が自宅で殺害されているのが20日に見つかった事件で、手首などを負傷して搬送され、入院中の70代の妻が「夫を殺して自分も死のうと思った」という趣旨の説明をしていることが23日、鳥取県警への取材で分かった。県警は介護疲れによる無理心中の可能性があるとみて、妻の回復を待って事情を聴く。
介護中の夫 伊藤禅さん=当時(82)=を殺害したとして、殺人罪などに問われた無職、伊藤日出子被告(76)の裁判員裁判で、鳥取地裁は、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。辛島明裁判長は判決理由で、被告が歩行の困難な夫を長期間にわたって献身的に支えてきたことを挙げ「介護による疲労が蓄積し、酌むべきところが大きい」と述べた。
1月には自らも腰を骨折し、認知症の症状があった夫の介護や家事の負担で追い詰められていたと指摘。検察側が「親族やケアマネジャーに頼ることもできた」と主張した点に対しては「周囲に迷惑を掛けられないとの強い責任感から頼れなかった」と述べた。
辛島裁判長は閉廷前、被告に「罪を認識し、夫を弔って過ごしてください」と語り掛けた。
判決によると、被告は2月20日未明、鳥取市の自宅で心中を思い立ち、夫の禅さんの首をネクタイやひもなどで絞め殺害した。その後自殺を図ったが未遂となり、長男が発見し110番した。
2016年2月26日
神奈川県 横須賀市 桜が丘 団地
横須賀で女性殴られ死亡 認知症? 傷害容疑で夫を逮捕
26日夕方、神奈川県横須賀市桜が丘の団地の1室で、この部屋にすむ櫻田三枝さん(68)が倒れているのが見つかり、その後、死亡が確認され、警察は同居する夫の征郎容疑者(70)を、妻に暴行してけがをさせたとして傷害の疑いで逮捕した。
夫の櫻田征郎容疑者は、「妻を足で蹴ったことは間違いない」と容疑を認めている。
夫の言動があいまいなことから、県警浦賀署は夫が認知症である可能性もあるとみて、慎重に事件の経緯や動機を調べている。
警察によると、夫と妻は、二人暮らしだった。
別に暮らす家族は逮捕された夫について、「5年ほど前に認知症になり、最近、症状が悪化していた」と説明している。また、アルツハイマー病の進行を遅らせる薬も服用していた。
2016年2月~3月9日
鹿児島県 伊佐市
孫の手使って女性暴行死 男に懲役5年 鹿児島地裁
鹿児島県伊佐市で、内縁の夫 無職 田渕貢(67)が、妻 奥園清子さん(67)を暴行し、死亡させた。
判決によると、内縁の夫は、昨年2月から3月9日までの間、内縁の妻の全身を孫の手で多数回殴るなどし、全身打撲による外傷性ショックで死亡させた。
認知症の影響で心神耗弱状態だったと認めた。
鹿児島地裁は17日、懲役5年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。
判決理由で冨田敦史裁判長は「連日のように執拗かつ一方的に強い暴行を加えており、危険性や悪質性が高い」と述べた。
文句を言う被害者を思い通りにさせたいといった動機に「同情の余地は乏しい」と指摘した。
事件当時、認知症の影響で心神耗弱状態だったと認めたが、執行猶予付き判決を求めた弁護側の主張は退けた。
2016年3月17日
愛媛県 今治市 広紹寺町
年老いた母親に頼まれ殺人 息子に執行猶予の判決
今治市広紹寺町の無職、藤原直樹被告(53)は、自宅のアパートで、同居していた母親の白石千津子さん(当時80)に頼まれて首を絞めて殺害したとして、嘱託殺人の罪に問われた。
※裁判では「母親の世話をしながら年金や生活保護で生計を立てていたが、年老いた母親から自分がいると迷惑をかけるから殺してくれと複数回懇願され、精神的に疲れて、母親を楽にしてやりたいという気持ちで犯行に及んだ」と指摘された。
松山地方裁判所の日野浩一郎裁判長は、「母親の世話をしながら年金や生活保護で生計を立てていたが、年老いた母親から自分がいると迷惑をかけるから殺してくれと複数回懇願され、精神的に疲れて、母親を楽にしてやりたいという気持ちで犯行に及んだ」と指摘した。
そのうえで、「公的機関など周囲の助けを得る努力をしないで犯行に及んだことは軽率で誤った判断だったが、母親の世話を一手に引き受けるなど、同情すべき点もある」として、懲役3年の求刑に対して、懲役3年、執行猶予4年の判決を言い渡した。
2016年3月25日
埼玉県 坂戸市 本町
心中か? 埼玉で70代夫婦が練炭で・・・ 寄り添うように
埼玉県坂戸市の住宅で、70代の夫婦が死亡しているのが見つかった。
室内には燃えた練炭があり、警察は、心中を図ったとみて調べている。
22日午後1時半すぎ、坂戸市本町にある住宅で、「両親に声を掛けても応答がない」とこの家を訪れた女性から119番通報があった。
警察などが駆け付けると、1階の寝室のベッドで76歳の夫と73歳の妻が寄り添うように横たわり、死亡しているのが見つかった。
警察によると、近くには七輪と燃えた練炭があり、窓は目張りされていた。
また、遺書のような走り書きのメモも見つかったという。
妻は週に数回、デイサービスに通うなど介護が必要で、警察は、2人が心中を図った可能性があるとみて調べている。
2016年4月2日
香川県 綾川町
高齢夫婦に何が・・・ 有毒ガス発生? 無理心中か
香川県綾川町で、夫(67)と妻(71)が浴室付近で倒れているのを、尋ねてきた長男が見つけた。
いずれも死亡が確認された。
二人が倒れていた近くの洗面器には、トイレ用洗剤と漂白剤が入っており、有毒ガスが発生した可能性がある。
警察は、無理心中を図ったとみて調べている。
高松西署は16日、妻=当時(71)=を殺害したとして殺人の疑いで、自殺した夫の無職、中村克己容疑者=当時(67)=を容疑者死亡のまま書類送検した。
送検容疑は4月2日頃、綾川町の自宅浴室の脱衣場で自力歩行できない妻を横たわらせ、バケツに漂白剤とトイレ用洗剤を入れて混ぜ、塩素ガスで中毒死させた疑い。
同署によると、中村容疑者はその場で洗剤を飲んで自殺したとみられる。
2人暮らしで約10年前から妻を介護していたといい、同署は無理心中とみている。
2016年4月5日
兵庫県 加東市
老老介護「精も根も尽きた」82歳夫、メモに綴った胸中・・・ 認知症の妻殺害
兵庫県加東市で、夫 八尾嘉明(82)が、寝室で、妻 正乃さん(79)の首を、電気コードで絞めて殺害した疑いで逮捕された。
無職 八尾嘉明容疑者の夫は自宅に「精も根も尽きた」というメモを残していた。
「自分が死ぬと妻の面倒をみる人がいなくなる。家族に迷惑をかけたくなかった」などと供述。
妻は長年統合失調症を患い、近年は認知症も患っていた。
また、夫は妻の介護以外に、うつ病を患う長男の世話を一人で抱えていた。
【判決】「献身的世話の末の犯行」と猶予刑を選択
裁判員裁判の判決公判が神戸地裁姫路支部で開かれた。
藤原美弥子裁判長は「妻を献身的に世話し続けてきた結果の犯行であり、その経緯は同情に値する」として、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)を言い渡した。
藤原裁判長は判決理由で「被告は肉体的、精神的に疲弊し、家族の協力も十分に得られない状態で介護を続けていた。先の見えない状況で殺害を決意してしまった心理状態を、大きく非難することはできない」と指摘。
そのうえで「すぐに自首し、犯行を深く反省している。家族も被告を支えていくことを約束しており、処罰を望んでいない」と、実刑を回避した理由を説明した。
右足を少し引きずりながら入廷した八尾被告は、白い長袖のポロシャツに紺色のズボン姿。補聴器をつけて判決理由の読み上げに聞き入った。
最後に藤原裁判長が「一人で色々なものを抱え込まず、家族や地域の人たちに自分から一歩近づいてほしい。地域の中で妻の冥福(めいふく)を祈ることが、何よりの供養になると思います」と語りかけると、小さな声で「分かりました」と答え、深々と一礼して退廷した。
傍聴席では長男が八尾被告の姿を見守り、減刑を求める嘆願書に地元住民176人分の署名を集めたという男性(61)は「温情ある判決をいただき、ありがたい。これまで通り、分け隔てなく地域の行事にも参加してほしい」と話した。
今回の八尾嘉明被告の公判では、被告が長年にわたり老老介護を続けた末、精神的に追い詰められていった過程が明らかにされた。
妻の正乃さんは長年、統合失調症を患い、徘徊(はいかい)を繰り返していた。
さらに認知症も発症。
今年1月にはひざを骨折し、3月まで入院した。
その後は寝たきりとなり、八尾被告はヘルパーの助けを借りながらも、ほとんど1人で世話していた。
八尾被告や家族が加東市に介護について相談した回数は平成21年以降、34回にも上った。
事件当日の4月5日には、これ以上1人で介護を続けることはできないと思い、子供たちに負担をかけないために殺害を決意した。
自宅には、「精も根も尽きた」と記したメモが残されていた。
警察庁によると、介護や看病疲れを動機とした殺人事件(未遂を除く)は23~27年、全国で142件が立件された。そのうち容疑者と被害者がともに65歳以上だったのは91件で6割超を占める。
介護の問題に詳しい淑徳大学の結城康博教授(社会福祉学)は近年、同様の事件で執行猶予となるケースが増えていると指摘した上で、「高齢になると、自ら情報を取りづらくなり、どんな介護サービスがあるのか知らずに孤立しがちになる。
同様の事件を防ぐには、介護が必要な高齢者を自治体が責任を持って把握し、きちんとサービスに結びつけることで地域からの孤立化を防ぐことが重要だ」としている。
2016年4月20日
千葉県 千葉市
介護必要な妻暴行、千葉市の74歳を傷害致死罪で起訴
妻(73)を暴行し死なせたとして、千葉地検は20日、傷害致死罪で千葉市中央区、無職、八重樫恒光被告(74)を起訴した。
地検は被告の認否を明らかにしていない。
起訴状によると、八重樫被告は3月28日ごろ、自宅で妻の顔などに殴る蹴るの暴行を加え死なせたとしている。妻は脳挫傷などのけがを負い、吐いたものが喉に詰まり窒息死した。
千葉中央署によると、八重樫被告は妻と2人暮らしで介護を行っていた。様子を見に来た親族が30日に119番通報。
翌31日、同署が傷害容疑で逮捕した。
同署は事件を発表していなかった。「事実関係がはっきりしなかったため」などと理由を説明している。
2016年5月3日
大阪府 寝屋川市
「介護に疲れ生きる自信なくした」 70歳妻首絞められ死亡、容疑の74歳夫逮捕
3日午前6時半ごろ、大阪府寝屋川市池田の民家で、「妻の首を絞めた」と男から110番があった。
大阪府警寝屋川署員が駆けつけたところ、1階の寝室で住人の無職、女性(70)が倒れているのを発見。病院に搬送されたが約1時間半後に死亡が確認された。同署は殺人未遂の疑いで夫の警備員アルバイトの男(74)を現行犯逮捕。容疑を殺人に切り替えて調べる。
同署によると、岩田一利容疑者は同日午前6時ごろ、妻 千鶴さんの首を電気コードで絞めたとみられ、「介護に疲れ、生きていく自信がなくなった」と供述しているという。男は妻と2人暮らし。妻は下半身が不自由で寝たきりだったという。岩田容疑者は1人で千鶴さんの介護をしていたという。
男は「前日も(介護をめぐり)妻と言い争いになった。日ごろの介護疲れから生きていく自信がなくなり、自分も死のうと思った」と話しているといい、同署は詳しい状況を調べている。
2016年5月5日
大阪府 大阪市 旭区 高殿
「介護に疲れた」母親が下半身不自由の娘と無理心中? マンション風呂場に2遺体
5日午後6時半ごろ、大阪市旭区高殿のマンション一室の風呂場で、大阪府警旭署員が70代ぐらいと40代ぐらいの女性2人の遺体を見つけた。
浴槽には練炭があり、室内から遺書も見つかったことから、同署は、この部屋に住む無職女性(72)が下半身が不自由の娘(48)と無理心中を図ったとみて、身元などを調べている。
同署によると、遺体はいずれもパジャマ姿で洗い場に倒れており、目立った外傷はなかった。2人暮らしで、女性が娘の介護をしており、遺書には「介護に疲れた。死にたい」という趣旨が書かれていたという。
女性と連絡が取れないことを不審に思った親族がマンションの管理人とともに室内に入り、風呂場の扉が開かないことなどから同日午後6時20分ごろ、「倒れているかもしれない」と通報していた。
2016年5月8日
宮城県 柴田町
首に電気コード 80代夫婦心中か
8日午前6時15分ごろ、宮城県柴田町の住宅で80代の夫婦が寝室でぐったりしているのを同居の長男(62)が見つけ、119番通報した。
救急隊員が、それぞれ首に電気コードが巻き付いた状態で2人が死亡しているのを確認。周囲に争った形跡はなく、県警は無理心中とみて死因を調べる。
県警によると、死亡したのは無職の男性(86)と妻(87)。
2階建ての1階寝室で妻がベッドの上に倒れており、男性はその脇に座ったような姿勢で見つかった。
家族が7日午後8時ごろ、家の中で夫婦の姿を確認していた。
夫婦は長男とその妻、孫の5人暮らし。
近所の60代女性は「おじいさんは持病があり、おばあさんは寝たきりだった。2人とも以前は散歩に出ていたが、最近は家にいたようだ」と話した。
2016年5月10日
東京都 町田市 成瀬
87歳妻「じいじ、ごめん」 全盲の92歳夫と無理心中か
10日午後0時10分ごろ、東京都町田市成瀬7の10の1の都営アパートで、無職鬼木邦雄さん(92)がベッドであおむけに倒れ、妻の澄子さん(87)がベランダで首をつっているのを長男(66)が発見し110番、2人とも死亡が確認された。
町田署によると、夫婦は2人暮らし。鬼木さんは全盲で足が不自由な上、軽度の認知症を患っており、澄子さんが介護していた。
室内には「じいじ、ごめんなさい」と書かれた遺書があり、町田署は介護に疲れた澄子さんが無理心中を図ったとみている。
長男が訪れた際、玄関の鍵は開いており、室内に荒らされた跡はなかった。
鬼木さんの首に圧迫されたような痕があった。
澄子さんはビニールひもで首をつったとみられる。
遺書には他に「ばあばは大変だった。堪忍。早く楽になろうね」「じいじ、助けてあげられなくてごめんなさい。ばあばと一緒にあの世に行きましょう」などと書かれていた。
2016年5月14日
神奈川県 藤沢市 円行
老人ホームで80代夫婦が倒れているのが見つかる 無理心中か
神奈川県藤沢市円行の介護つき有料老人ホームクロスハート湘南台・藤沢」(社会福祉法人伸こう福祉会)で、入居者の80代の夫婦が倒れているのが見つかり、妻(84)は死亡が確認された。
妻の首には絞められたような痕があり、ベッドに寄りかかるようにして夫が座り込んでいた。
警察は、夫(83)が無理心中を図ったとみて調べている。
14日午前5時ごろ、80代の入居者夫婦が倒れていると消防に通報があり、妻には首に絞められた跡があり、夫は手首に複数の切り傷があった。
その後妻の死亡が確認され、夫からは「妻は車椅子生活で、自分が面倒を見ていた」と言っている。
83歳夫に実刑判決 東京高裁
神奈川県藤沢市の介護付き老人ホームで昨年5月、ほぼ寝たきりだった認知症の妻=当時(84)=を殺害したとして、殺人罪に問われた幸田栄二郎被告(83)の控訴審判決で、東京高裁は2017年3月8日、懲役3年とした1審横浜地裁判決を支持、被告側の控訴を棄却した。
大島隆明裁判長は「妻の介護環境は整い、介護疲れで追い込まれていたわけではない。無理心中しようとしたのは、自己本位な考えだ」とし、執行猶予を求めた弁護側の主張を退けた。
判決によると、自分の健康状態に不安を抱いた被告は、妻を残し自分が先に死んで周囲に迷惑を掛けるよりは、心中したほうがいいと考え、昨年5月14日未明、妻冴子さんの首をカッターナイフで切り付けた上、ロープで絞めて殺害した。
2016年5月15日
京都市 東山区 上梅屋町
認知症? 78歳の妻に暴行容疑で82歳の夫を逮捕 妻は死亡
同居する妻(78)の顔を殴るなどしたとして、京都府警東山署は15日、暴行の疑いで、京都市東山区上梅屋町の自営業の男(82)を逮捕した。
同署によると、男は「妻の顔を数回叩いたことに間違いない」と、容疑を認めている。
妻に目立った外傷はなかったが、搬送先の病院で死亡が確認された。
同署は司法解剖し、暴行との因果関係を慎重に調べる。
逮捕容疑は14日午後9時40分ごろ、自宅1階の居間で、同居する妻の顔を殴るなどの暴行を加えたとしている。
同署によると、男は当時、妻と食べ物に関して口論になった末、犯行に及んだという。その後、妻が倒れたため、同居する40代の長男が119番。
市内の病院に搬送されたが、約1時間20分後に、死亡が確認された。家族は、妻が認知症だったと話しているという。
2016年5月26日
兵庫県 神戸市 西区 玉津町 出合
家事をしないことに不満 妻の首を絞めて殺害
兵庫県神戸市西区の自宅で同居する妻(82) 首を両手で絞めて殺そうと殺人未遂の疑いで、神戸西署は5月27日、殺人未遂の疑いで無職の男(84)を逮捕した。
殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、神戸市西区玉津町出合に住む無職・菊地繁容疑者(84)。
菊地繁容疑者は5月26日午後4時半ころ、自宅1階の居間で、妻の菊地ヨシミさん(82)の首を両手で絞めつけ、殺害しようとした疑い。
事件後、菊地繁容疑者は午後5時半ころに、神戸市西区の市営地下鉄西神南駅付近から「首を絞めて妻を殺した。警察に出頭する」などと自ら神戸西署に110番通報した。
この通報を受け神戸西署の警察官らが現場に駆けつけたところ、居間で意識のない状態で倒れいる菊地ヨシミさんを発見した。
ヨシミさんは病院に救急搬送されたが、搬送先の病院で5月27日未明に死亡が確認された。
警察での取り調べに対して事件当初の菊地繁容疑者は「日常から妻が家事をしないことに対して不満を持っていた」などと話していたが、その後の取り調べに対しては「今は何も話したくない」などと供述している模様。
神戸西署は容疑を殺人未遂から殺人に切り替え、菊地繁容疑者から事情を聴くとともに、事件に至った経緯や犯行動機などについて詳しく捜査を進めていく方針。
菊地繁容疑者は、妻と長男夫婦の4人暮らしで、事件当時、長男夫婦は不在だった。
事件現場は、神戸市西区役所から南方向に約600mの地点で、住宅街の一角。
2016年6月3日
千葉県 千葉市 中央区 赤井町
夫婦心中か 千葉市で男女遺体
2日午前11時半ごろ、千葉市中央区赤井町の民家で、この家に住む無職、綱島淳さん(72)と妻で無職、アツ子さん(65)が死亡しているのを、通報で駆け付けた千葉中央署員が発見した。
遺体にはいずれも刺し傷があり、室内から血の付いた刃物が見つかった。
同署は現場の状況などから2人が心中を図った可能性もあるとみて調べている。
同署によると、遺体は平屋建て住宅の同じ部屋の中で見つかり、別々の布団の上で綱島さんはあおむけに、アツ子さんはうつぶせに倒れていた。
遺体のそばに血の付いた刃物が落ちており、遺書などは見つかっていない。
同日午前11時ごろ、訪れたヘルパー女性が家の外から声を掛けたが返答がなく、室内をのぞいて倒れている綱島さんを見つけた。
女性は毎週月、木曜日にこの家を訪れて買い物などの生活支援をしていた。2人は病気で通院を続けていたという。
綱島さん宅の向かいに住む無職女性(72)は「以前から2人とも具合が悪いと聞いていた。奥さんが入退院を繰り返していて、2人でタクシーでよく病院に通っていた」。
近所に住む無職女性(76)も2人の体調が悪かったことを聞いていたといい「2人で近所を散歩しているのをよく見かけていて、仲が良い夫婦だと思っていた。おととい(31日)の午後1時15分ごろに旦那さんが部屋から外を眺めているのを見かけたので、それまでは元気だったと思う。昨日から2人の姿を見ていなかった」と、驚いた様子で話した。
現場はJR蘇我駅から南東に約2キロの畑などが混在する住宅街。
2016年6月4日
大阪府 大阪市 旭区 高殿
「介護に疲れた」殺人未遂容疑で81歳妻逮捕 夫 ネクタイで首を絞められ死亡
4日午後0時10分ごろ、大阪市旭区高殿のマンションの一室で「母が父の首を絞めた」と、110番があった。
駆けつけた大阪府警旭署員が、住人の無職、大槻祐二さん(85)が布団の中で倒れているのを発見。
大槻さんは病院に運ばれたが、死亡が確認された。部屋にいた妻の美知子容疑者(81)が首を絞めたことを認めたため、同署は殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
旭署によると、美知子容疑者は「主人の介護に疲れ、寝ているときに首にネクタイを巻き付けて殺そうとした。早く楽になりたかった」と供述している。容疑を殺人に切り替え、詳しい経緯を調べる。
夫婦は2人暮らし。前日に離れて暮らす長男(55)のもとに、美知子容疑者から「もう死にたい」と連絡があった。
長男は心配して2人の自宅を訪れていたが、外出先から戻って大槻さんが倒れているのを見つけ、通報した。
容疑者をよく知る女性(76)は「最近『しんどい、寝不足だ』とこぼしていた。こんなことになるなんて」と言葉を詰まらせた。
警察は、介護疲れが背景にあるとみて捜査している
2016年6月8日
栃木県 佐野市
母親(76)の首を絞めて殺害 息子(41)逮捕 「将来を悲観し、一緒に死のうと思った」
栃木県佐野市で、母親(76)の首を絞めて殺害した疑いで、長男でトラック運転手・松島 晃容疑者(41)が逮捕された。
8日夕方、佐野市の自宅で、母親の首を絞めて殺害した疑いが持たれていて、犯行後、自ら110番通報していた。
調べに対して、松島容疑者は「2人とも重い病気で、将来を悲観し、一緒に死のうと思った」と容疑を認めているという。
母親は4月に脳出血で半身不随になり、長男も同じ時期に末期の胃がんと診断されていた。
2016年06月18日
和歌山県 海南市 沖野々
海南市の妻・死亡、夫・重体は無理心中か
17日 午前7時すぎ、海南市沖野々の住宅で、78歳の妻が首をつって死亡し、82歳の夫 藤田英雄さんがベッドで倒れているのが見つかった事件で、警察は夫の首に絞められた痕があり、妻の茂美さんが無理心中を図ったものと見て捜査を進めている。
この家に住む82歳の男性が1階のベッドで倒れ、78歳の妻が2階ベランダで首をつっているのを、敷地内に住む54歳の長女が見つけた。
その後、妻の死亡が確認され、男性は病院に運ばれたが、意識不明の重体。
警察の調べによると、男性は夫婦2人暮らしで、発見当時、玄関には鍵が掛かっていた。
また、男性の首にはスカーフのようなものが巻かれていて、絞められたような痕があったということで、警察は妻が無理心中を図ったものとみて調べている。
男性は、去年10月ごろから今年3月頃まで、脳梗塞で入院しており、近所に住む60代の男性は「奥さんは『一人で面倒を見るのが大変』と漏らしていた。体調も悪そうだったが、2人は仲が良く、数日前にも一緒に畑仕事をしていた」と話していた。
2016年6月24日
東京都 立川市 錦町
50代の女、無理心中図る? 妹刺され死亡、母も負傷
東京都立川市のマンションで、同居する妹(57)と母親(88)を死傷させたとして、警視庁立川署は7月21日、介護士の長女(59)を逮捕した。
殺人・殺人未遂の疑いで逮捕されたのは、立川市錦町6丁目に住む介護士・関根千代子容疑者(59)。
逮捕容疑は6月24日午後1時10分~午後3時50分、自宅マンションで、妹で無職の香代子さん(57)の首に包丁を突き刺して殺害し、母親(88)の背中を刺して2週間のけがを負わせたとしている。
関根千代子容疑者は自殺を図り、首や腹などに重傷を負い病院に入院していたが、7月21日に退院したため、立川署が逮捕した。
無理心中を図ったとみられる。
3人は事件が起きた部屋で一緒に暮らしており、母親は認知症を患い寝たきりだったということで、妹の香代子さんが介護をしていた。
警察での取り調べに対して千代子容疑者は「自殺しようと思ったが、母と妹を残して死ねないので、2人を殺そうと思った」などと供述し、容疑を認めている。
2016年6月25日
埼玉県 坂戸市 浅羽
「首を絞めて殺した。介護に疲れた」85歳妻死亡 容疑の87歳夫を逮捕
25日午前0時45分ごろ、埼玉県坂戸市浅羽の住宅から「妻の首を絞めて殺した。介護に疲れた」と110番通報があった。
駆けつけた県警西入間署員が1階寝室の介護用ベッドで住人の無職、川島ユキさん(85)=が意識不明の状態で倒れているのを発見。
ユキさんは搬送先の病院で死亡が確認された。
同署は殺人未遂容疑で夫の無職、川島太郎容疑者(87)を逮捕。
容疑を殺人に切り替えて調べる。
逮捕容疑は、同日午前0時40分ごろ、自宅でユキさんの鼻や口を手で強く押さえつけるなどし、殺害しようとしたとしている。
同署によると、太郎容疑者はユキさんと2人暮らし。敷地内の別棟に長男(55)一家が住んでいた。
太郎容疑者は10年ほど前からユキさんを介護。
ユキさんは物忘れがひどく、足腰が弱り、骨折などが原因で数年前から出歩けなくなっていた。
ユキさんは4月から入所していた同県鶴ケ島市内の介護施設を6月初旬に退所。
伝い歩きが可能になったためだが、状態が再び悪化し、近く再入所する予定だった。
長男は「母は施設が窮屈だと言っていた。父は介護に疲れているように感じた」と話している。
近隣住民は、太郎容疑者が洗濯物を干し、孫の幼稚園の出迎えやゴミ出しをする姿をよく見かけていた。
一方で、体力が衰え、腰痛を抱えるなど思うように体が動かない様子だった。
50年来の付き合いという近所の女性(76)は「真面目な人。長男夫婦にも迷惑がかけられないと思い詰めてしまったのでは。理想的な家族だったので信じられない」と話した。
2016年7月4日
新潟市 江南区 曽野木
「母の年金ないと困る」 死体遺棄容疑で男逮捕
江南署は4日、母親の遺体を埋葬せず自宅に放置したとして、新潟市江南区曽野木の無職、竹元勝儀容疑者(57)を死体遺棄容疑で逮捕した。
同署は、母親の年金を受給し続けようとしたのも動機の一つとみて調べている。
竹元容疑者は6月14日、無免許運転をしたとして新潟東署に道交法違反容疑で逮捕された。その際の家宅捜索で、ベッドの上で布団をかけられ、死亡していた母親の澄子さん=当時(78)=が見つかった。2月中旬から3月中旬にかけて病死したとみられる。
同署によると、容疑を認め「葬儀費がなく、母の年金を受給できなくなると困る」という趣旨の供述をしている。
竹元容疑者の父は数年前に亡くなり、澄子さんと2人暮らしだった。
2016年7月14日
埼玉県 富士見市
介護中の父親を浴槽に沈め殺害 47歳息子を逮捕
無職の井上太郎容疑者(47)は5月、埼玉県富士見市の自宅で、同居する79歳の父親 富夫さんを浴槽に沈めて殺害した疑い。
警察によると、富夫さんは歩くのが不自由で、井上容疑者や母親が介護をしていた。
井上容疑者は取り調べに対し、「僕が本当に人を殺したか分かりません」と容疑を否認している。
2016年7月18日
兵庫県 神戸市 灘区 上野通
88歳の同居の母親を浴室に放置し死亡させた息子夫婦
転倒して動けなくなった同居の母親(88)を浴室に放置して死なせたとして、兵庫県警捜査1課などは20日、保護責任者遺棄致死容疑で次男のタクシー運転手、今脇伸二(60)と妻の真由美(46)=ともに神戸市灘区上野通=の両容疑者を逮捕した。
伸二容疑者は「医師の手当ては求めなかったが応急処置はした」と容疑を否認しているが、真由美容疑者は認めているという。
同課によると、一家は3人暮らし。
伸二容疑者は「母親には認知症のような症状があった」と説明しており、主に伸二容疑者が身の回りの世話をしていた。
逮捕容疑は17日午後11時ごろ、母の純子さん(88)が屋外で転倒して自力で動けない状態になっているのを認識していたのに、医師の治療を受けさせることなく自宅浴室に放置。
約11時間後の翌18日午前、肋骨骨折による急性呼吸循環障害の疑いで死亡させたとしている。
事件当時、両容疑者はともに自宅にいた。
伸二容疑者が浴室で純子さんのおむつ交換をしようとしていたが、純子さんが痛がったため「おむつを交換せずにそのまま様子を見た」と説明しているという。
18日午前、息をしていない純子さんに気づいた伸二容疑者がかかりつけの医師に連絡。
全身にあざや傷があったことから医師が110番し、事件が発覚した。
2016年8月1日
千葉県 船橋市 新高根
就寝中に妻の首絞める 容疑の80歳逮捕 介護の悩み動機か
就寝中の妻の首を絞めたとして、船橋署は1日、殺人未遂の疑いで夫のクリーニング業、小川健二郎容疑者(80)=船橋市新高根=を逮捕した。
妻、富子さん(73)は病院で同日午後に死亡した。
同署の調べに対し、小川容疑者は「7年前から妻が認知症になり世話をしていた。症状が進み状態が悪化した」などと話しており、同署は介護に関する悩みが犯行動機の可能性もあるとみて調べている。
逮捕容疑は7月31日午後11時45分ごろ、自宅寝室で就寝中の富子さんの首を絞め殺害しようとしたとしている。
同署によると、夫婦は2人暮らしだったとみられる。
小川容疑者が市内の親戚の男性に「妻の首を絞めた」と電話したため、この親戚が119番通報した。
2016年8月8日
愛知県 東浦町 緒川
民家に女性遺体 男性首くくり死亡 無理心中か
愛知県東浦町の民家で、高齢の夫婦が亡くなっているのが見つかった。
夫(81)が妻(76)を介護しており、数カ月前から体調が悪化していたという。
夫は首をくくっており、無理心中を図った可能性があるとして調べている。
8日午後6時15分ごろ、愛知県東浦町緒川、無職、三島義久さん(81)方で、妻 慶子さん(76)が布団にあおむけで横たわっているのを同居する長男の妻(47)が見つけ、119番した。
慶子さんは既に死亡しており、首には絞められたような痕があった。
県警半田署によると、三島さんの行方が分からなくなっていたが、自宅にあったメモを基に捜索したところ、約1時間半後、自宅から北東に約500メートル離れた屋外で首をつって死亡している高齢男性を発見。
三島さんの可能性があるとみて身元の確認を急いでいる。
同署によると、慶子さんは数カ月前から体調が悪く、三島さんは周囲に「介護に疲れた」と話していたという。
2016年8月10日
大阪府 枚方市 長尾元町
認知症の妻の首絞めた夫を容疑で逮捕
10日午前4時35分ごろ、大阪府枚方市長尾元町の民家で、「父親が母親の首を絞めた」と男性から110番があった。
大阪府警交野署員が駆けつけたところ、1階6畳間の布団の中で住人の無職女性(74)が首をひもで絞められて倒れていた。
女性は病院に搬送されたが意識はあり、軽傷とみられる。
同署は民家内にいた女性の夫(75)から殺人未遂容疑で事情を聴いている。
同署によると、女性は寝たきりの状態だったとみられ、夫が介護疲れから女性の首を絞めた可能性があるという。
2016年8月13日
栃木県 宇都宮市 大谷町
79歳母殺害容疑で次男逮捕 「楽にさせたくて」と供述
栃木県宇都宮市大谷町で、母親(79)を殺害したとして、次男 戸村輝美容疑者(47)が逮捕された。
「母親が常々、生活が苦しい、死にたいと言っていた」と供述。
事件当日も「死にたいと言われ、かわいそうになり、楽にさせてあげたかった」と話しているという。
宇都宮中央署は15日、死亡した母親の無職、ハナさん(79)の死因が司法解剖の結果、包丁で刺されたことによる心臓損傷と判明したと明らかにした。
同署によると、ハナさんは13日午後4時半ごろ、包丁で胸や腹、背中を刺され、搬送先の病院で死亡が確認された。
宇都宮・母親刺殺事件 被告に懲役12年求刑 弁護側は「同意殺人で懲役3年」
2017年6月15日
宇都宮市大谷町の実家で昨年8月、母親を刺殺したとして殺人罪に問われた同市細谷町、土木作業員戸村輝美(とむらてるみ)被告(47)の裁判員裁判論告求刑公判が14日、宇都宮地裁(二宮信吾(にのみやしんご)裁判長)で開かれた。
検察側は被告が事件時、被害者の同意を前提とした行動を取っていないとして「道連れ自殺をしようと、最悪な方法を選んだ」と懲役12年を求刑。
弁護側は「『死にたい』という母の言葉が動機の一つだった」と同意殺人の成立と懲役3年を主張した。
検察側は論告で、被告が母ハナさん=当時(79)=に包丁を隠して近づき、母が止めようとしたことを認識していた点などから、争点となっている同意殺人の成立を否定。
捜査段階では殺害を依頼されたことを述べていなかった点を強調し、二十数回にわたって突き刺した悪質性などを非難の事情として挙げた。
弁護側は被告が軽度の知的障害だったことを指摘。
「真意は確かめるべきだったが、ハナさんの発言を冗談と理解するのは難しかった」と主張。
殺害後、近所の女性に「母が『死にたい』と言っていたから刺した」と述べていたとして「同意」は事後的に付け加えたことでないと訴えた。
同署は15日、戸村容疑者を殺人容疑で宇都宮地検に送検した。
2017年6月16日
裁判員裁判判決公判が16日、宇都宮地裁で開かれた。
二宮信吾裁判長は、経済苦から自殺を考えていた被告が「実母を自殺の道連れに殺害したことは強い非難に値する」として求刑通り懲役12年を言い渡した。
弁護側は公判で、戸村被告が母ハナさんから殺害を依頼されていたと主張しており、同意殺人罪が成立するかが争点だった。
二宮裁判長は判決で、同意の有無について、被告は軽度の知的障害があるものの「母から『死にたい』と言われても本気にしていなかった」として「母が死を望んでいるという思い込みはなかった」と判断。同意殺人罪の成立を否定した。
2016年8月15日
埼玉県 鶴ヶ島市
就寝中の要介護の母親をラジオで殴る 殺人未遂の疑いで長男逮捕
埼玉県鶴ケ島市の無職・石井靖樹容疑者は15日午前4時ごろ、自宅で寝ていた88歳の母親をラジオで数回殴り、殺害しようとした疑いが持たれている。
石井容疑者は殴った後、「母親を殺そうとした」と自分から110番通報した。
母親は病院に搬送されましたが、命に別状はない。
石井容疑者と母親は2人暮らしで、母親は介護が必要だった。
石井容疑者は取り調べに対し、「母親が言うことを聞かなかった」「2人で生きていくことが 嫌になった」と容疑を認めているということで、警察が詳しい経緯を調べている。
2016年8月25日
千葉県 鴨川市 貝渚
71歳父親突き飛ばす容疑で鴨川市職員を逮捕
鴨川署は23日、同居する父親を突き飛ばしけがを負わせたとして、傷害の疑いで鴨川市貝渚、同市市民生活課主査、森住繁容疑者(42)を逮捕した。
父親は現場で死亡が確認されており、同署は傷害致死容疑も視野に死因などを調べている。
逮捕容疑は22日午後10時半ごろ、自宅で、父親の紘一さん(71)の背中を突き飛ばしけがを負わせた疑い。
同署によると、森住容疑者は紘一さんと2人暮らし。
森住容疑者が23日午前6時半ごろに1階ベッドで倒れている紘一さんを見つけ、別居する母親(71)に連絡。
母親が長女(42)に伝え、駆け付けた長女が「吐血して意識がない」と119番通報した。
森住容疑者は紘一さんと口論していた。
「突き飛ばしたが、その後部屋を出たからどうなったか分からない」と容疑を一部否認している。
紘一さんへの虐待に関する同署への相談はないという。
同署はきょう25日に司法解剖する。
同市総務課によると、森住容疑者は勤務態度に問題はなく、事件当日の22日も出勤していた。
家庭のことで悩みを相談することもなかった。
同課は「警察からの知らせで初めて把握した。本人と接触できないので、調べようがない。捜査の状況を見守りたい」とコメントしている。
市職員に懲役3年判決 鴨川の父親暴行死で千葉地裁
2018年2月1日
2016年8月に自宅で父親=当時(71)=を暴行し死亡させたとして、傷害致死の罪に問われた鴨川市市民生活課主査、森住繁被告(43)=同市、休職中=の裁判員裁判の判決公判が31日、千葉地裁で開かれ野原俊郎裁判長は「傷害致死罪が成立する」として懲役3年(求刑懲役6年)を言い渡した。
公判の争点は、暴行と父親の死因である気胸の因果関係。
弁護側は胸への暴行を否定し、気胸も肋骨の骨折が原因ではなく、傷害罪にとどまると主張していた。
判決で野原裁判長は、司法解剖した医師の証言や現場の状況、けがの位置などから「気胸の原因は肋骨の骨折で、骨折は森住被告の暴行によって生じた」と判断。
「同居する父親の世話でストレスを抱えていたことは確かだが、暴行を加える理由にはならない」などと判決理由を述べた。
判決によると、同年8月22日ごろ、自宅で父親の顔や胸などに暴行を加えて肋骨骨折などのけがをさせ、緊張性気胸で死亡させた。
判決を受け、同市は「今後弁護士の話を聞くなどして、対応を考える」とした。
2016年8月25日
千葉県 佐倉市 江原新田
自宅に母親遺体 浄水場に次男も
24日午前9時35分ごろ、佐倉市江原新田の2階建て住宅の2階の寝室で住人の安井陽子さん(83)が布団の上にあお向けで全身に白いタオルケットが掛けられ、顔部分には布のようなものがかかった状態で亡くなっているのを同居の長男(49)が発見。
遺体は寝間着姿で目立った外傷はなかった。
長男が陽子さんを最後に確認した23日午後7時ごろ以降に死亡したとみられる。
約6時間後の午後3時45分ごろには、約1.5キロ離れた同市角来の佐倉浄水場の取水口付近で、同居する次男の顕人さん(46)の遺体が見つかった。
顕人さんは同日早朝から行方が分からなくなっており、浄水場のメンテナンス会社の作業員が取水口にたまったごみの下で遺体を見つけた。
いずれも争った形跡や目立った外傷はなく、県警が死因や関連性を調べている。
県警によると、陽子さんは病気で寝たきりの状態で、顕人さんが介護していた。
2016年8月25日
大阪府 大阪市 平野区 長吉六反
老老介護で無理心中? 60代夫婦死亡
25日午後8時25分ごろ、大阪市平野区長吉六反の無職、大野和博さん(69)宅で「母が首をつり父が横になって亡くなっている」と男性の次男(40)から110番があった。
駆けつけた大阪府警平野署員が、1階和室であおむけに倒れている大野と、2階和室で首をつっている男性の妻 洋子さん(68)を発見。
間もなく死亡が確認された。
同署によると、大野さんは過去に脳梗塞で倒れ、洋子さんが介護をしていたという。
2階からは「目の病気で苦しんでいた」とする趣旨の妻の遺書が見つかり、同署は妻の洋子さんが無理心中を図った可能性もあるとみて、死亡の詳しい経緯などを調べている。
大野さんらは2人暮らし。
次男は25日午後に洋子さんから「家に寄ってほしい」と電話があり訪れたという。
2016年8月28日
宮城県 仙台市 若林区 木ノ下
公園内で84歳姉が死亡 74歳弟が無理心中か
28日午後1時10分ごろ、仙台市若林区木ノ下3丁目の木ノ下公園内で、高齢の男女2人が倒れていると通行人から110番があった。
女性(84)は胸と腹を数カ所刺され、既に死亡、男性(74)は腹と首に刺し傷があり、大けがを負っているが、命に別条はないという。
仙台南署によると、2人は同区五十人町に住む姉弟。
近隣住民が公園を通り掛かった際、草むらに男性が倒れているのを発見。
近くにいた観光ボランティアの男性2人と確認したところ、倒れている女性を見つけ、近くに包丁があった。
現場近くにいた住民によると、2人は向き合うようにして倒れていた。
男性は会話ができる状態で、刺し身包丁のような刃物を握っていたという。
2人の近くには車椅子があった。
同署は男性が無理心中を図ったとみて、けがの回復を待って事情を聴く方針。
近くに住む主婦(71)は
「毎日通る生活道路で、散歩している人も多い。刃物が黒光りしているのが見え、怖くなった」とおびえた様子で話した。
現場は、市地下鉄東西線薬師堂駅に近い住宅街。
近くに高校や旧跡がある。
2016年8月28日
大阪府 堺市 南区
遺体は73歳母親 同居の長男を殺人容疑で逮捕
堺市南区の住宅で27日午前、高齢女性の遺体が見つかった事件で、大阪府警は同日夜、この家に住む無職の男(44)を殺人容疑で逮捕し、発表した。
黙秘しているといい、刑事責任能力の有無を慎重に調べる。
南堺署によると、遺体は男の母親(73)と判明。
逮捕容疑は8月下旬、母を自宅で何らかの方法で殺害したというもの。
男は長男で、母と2人暮らし。
別居の長女が母とは25日以降、連絡が取れなくなったと話しているという。
27日午前10時半すぎ、堺市南区の住宅で母親が玄関付近の廊下で血だらけで倒れているのが見つかり、現場で死亡が確認された。
母親の遺体には傷があったほか、そばに包丁2本が落ちていて、1本は血が付いて曲がった状態だった。
警察が、同居の長男から事情を聴いたところ、長男は黙秘を続けていたが、服に返り血を浴びていたことなどから殺人の疑いで逮捕した。
親族の話によると、長男は長年、精神疾患にかかっていたということで、警察が事件の経緯について調べを進めている。
2016年9月8日
佐賀県 鹿島市 納富分
就寝中の妻殺害の疑い 69歳夫逮捕
佐賀県警鹿島署は、妻 江口ヤス子さん(71)の首を延長コードで絞めて殺害したとして、殺人容疑で佐賀県鹿島市納富分、夫で無職の江口末秋容疑者(69)を逮捕した。
逮捕容疑は7日午後10時ごろから8日午前4時半ごろにかけて、自宅の介護用ベッドで寝ていた妻を殺害した疑い。
同署によると、妻は下半身が不自由で、夫は「妻を殺して自分も死のうとした」と話している。
江口容疑者から「妻が死んでしまった」と連絡を受けた親戚が同署に通報。
署員が近所の川の中に入っていた容疑者を逮捕した。
介護の71歳妻殺害で猶予刑 佐賀地裁「献身的、非難できず」
2017年11月21日
佐賀県鹿島市で昨年9月、長年介護してきた足が不自由な妻=当時(71)=を、首を絞めて殺害したとして、殺人罪に問われた無職、江口末秋被告(71)の裁判員裁判で佐賀地裁は20日、懲役3年、執行猶予5年(求刑懲役5年)の判決を言い渡した。
判決理由で吉井広幸裁判長は、公的支援などを受けられる状況にあったが、被告の負担や不安は解消されず、自分以外に介護をできる人はいないと思い詰めて心中を決意した、と指摘。
「孤立しながら介護に苦しむ人に対し、適切な支援が行き渡るような仕組みがあれば、今回の事件は避けられた」とした。
その上で、被告が20年以上、妻を献身的に介護してきた点を挙げ「妻も感謝の気持ちを持っていた。被告は生涯をかけて供養したいと述べるなど真摯に反省しており、強く非難することはできない」と述べた。
2016年9月21日
兵庫県 神戸市 長田区 東尻池町
78歳姉の首絞め殺した75歳弟を起訴 「介護に疲れた」
神戸市長田区東尻池町の住宅で、住人の西垣幸恵さん=当時(78)=が首を絞められ、後に死亡した事件で、神戸地検は20日、殺人罪で近くに住む弟の奥野登美溢(とみいつ)容疑者(75)を起訴した。
地検は認否を明らかにしていない。
奥野被告は8月31日午前9時半ごろ、「姉を殺した」と110番通報し、通報を受けて駆けつけた警察官が、首にタオルを巻かれた状態で倒れている女性を発見した。
女性はこの家に住む西垣幸惠さんで、意識不明の重体だった。
西垣さんの隣には、西垣さんの弟で無職の奥野登美溢容疑者がいて、犯行を認めたことから、警察は殺人未遂の疑いで緊急逮捕した。
9月12日に同市内の病院で死亡。
奥野被告は当初の県警の調べに「姉の介護に疲れていた」と供述していたという。
近くに住む女性は「きょうだい仲も良く、耳が不自由な姉を(容疑者が)いつも熱心に介護していた。一体何があったのか」と驚いていた。
2016年9月26日
愛知県 南知多町内海 内海海水浴場の浜辺
母親の自殺ほう助疑いで男逮捕
愛知県警半田署は25日、自殺ほう助の疑いで、鹿児島県生まれの住所不定、無職 川原隼人容疑者(30)を自殺幇助(ほうじょ)の疑いで逮捕した。
逮捕容疑では、25日午前1時20分ごろ、愛知県南知多町内海の内海海水浴場の浜辺で、母親のかつ子さん(58)と入水自殺を図り、かつ子さんを溺死させて、自殺を手助けしたとされる。
署によると、容疑を認めている。
2人は8月下旬から名古屋市内のビジネスホテルで寝泊まりし、それまでは愛知県東海市のアパートで暮らしていた、と説明しているという。
24日にタクシーで南知多町まで来たという。
川原容疑者は「生活苦のため、母があの世に行きたいと漏らしていた」と供述しているという。
かつ子さんに目立った外傷はなく、川原容疑者は調べに対し、「死にきれず浜辺に戻った」と話しているという。
川原容疑者は約20分後、第一発見者を装い、浜辺の釣り人を通じて110番通報していた。
2016年10月8日
東京都 立川市 柏町
84歳の妻を介護 夫が無理心中か 遺体そばに包丁とメモ
10月8日午後1時30分ごろ、東京都立川市柏町にある団地4階の室内で、この部屋に住む夫(87)と妻(84)が倒れているのを、訪れた50代の長男が発見、「両親が血を流して倒れている」などと、消防局に119番通報した。
この通報を受け救急隊や警察官らが現場に駆けつけたところ、この部屋に住む夫の平原富士也さん(87)が布団の上で腹から血を流して倒れており、妻の平原昌子さん(84)も別の部屋で頭部から血を流して倒れていた。
夫婦は病院に救急搬送されたが、搬送先の病院で間もなく死亡が確認された。
警視庁立川署は夫が無理心中を図った可能性があるとみて調べている。
警視庁によると、両親と連絡が取れないことなどから長男が部屋を訪れたところ、2人が血を流して倒れているのを発見したという。
夫の遺体のそばには包丁と遺書のようなメモがあった。
「生きるつらさは大変」などと書かれており、夫が妻を殺害した後、無理心中を図った可能性が高いとみられている。
夫婦は2人暮らしで、夫の富士也さんは、体が不自由な妻 昌子さんを介護していたという。
2016年10月19日
広島県 三次市 秋町
広島で刺殺の96歳女性は認知症 60歳長男が介護疲れで殺害か 対向の大型トラックに突っ込み死亡
19日午後1時半ごろ、広島県三次市秋町の自宅で、藤田ヒサコさん(96)が胸に包丁が刺さった状態で死亡しているのが見つかった。
県警は殺人事件として捜査。
直前に長男(60)が同県安芸高田市で交通事故を起こして死亡し、県警は長男が事件に関与した可能性があるとみて調べている。
藤田さんは長男夫婦と孫の4人暮らし。外出していた長男の妻が帰宅した際、1階自室のベッド上であおむけになっている藤田さんを発見した。
服装に乱れはなかった。
長男の運転する軽乗用車は同日午後0時15分ごろ、自宅から約2キロ離れた安芸高田市甲田町深瀬の国道54号で大型トラックと正面衝突。
約1時間半後に長男の死亡が確認された。
軽乗用車が対向車線にはみ出し、ブレーキ痕は確認されなかった。
トラックを運転していた石川県志賀町の男性(51)にけがはなかった。
近くに住む80代の女性によると、被害に遭った母親はデイサービスを受けており、長男は会社を辞め、農業をしながら世話をしていた。
「長男から以前『母親が認知症になって悩んでいる』と聞いた。こんなことが起きて悲しい」と沈んだ声で話した。
2016年10月22日
岐阜県 高山市
84歳男性遺体で発見 同居81歳妻が近くの牛舎で首を吊って死亡
岐阜県高山市の住宅で20日夕、住人の岩山弘さん(84)が首にゴム管を巻かれて死亡しているのが見つかった事件があった。
殺人事件として捜査していた県警は22日、近くの牛舎内で首をつって死亡している同居の妻 さよさん(81)を発見し、発表した。
県警は自殺の可能性が高いとみている。
妻は20日から行方不明だった。
自宅には「おゆるし下さい」などと書かれた、妻のものとみられるメモが残されていた。
高山署によると、妻の遺体は22日午前8時半ごろ、自宅から北西に約140メートル離れた岩山さんの牛舎内の、高さ約5メートルのブロック塀で囲まれた飼料置き場で署員が発見。
この牛舎付近には、妻が普段乗っていた車が乗り捨てられていた。
県警の発表や捜査関係者などによると、岩山さんの遺体は20日夕、帰宅した長男(55)が発見。
自宅1階のベッドの上で、仰向けの状態で死亡していたという。
首まで掛けられていた布団の上には「おゆるし下さい」「なみあむだぶつ」と書かれたメモが置かれていたほか、妻の部屋にあったノートには、妻自身の体力の衰えや、介護の先行きを悲観するような記述もあったという。
県警はいずれも妻が書いたものとみており、事件との関連を調べている。
岩山さんと妻は、長男夫婦と孫2人の6人暮らしで、事件直後から妻と連絡が取れなくなっていたことから、県警が捜索を続けていた。
岐阜県高山市の無職岩山弘さん(当時84)が殺害された事件で、県警は1日、事件後に遺体で見つかった妻の岩山さよ容疑者(当時81)を容疑者死亡のまま殺人容疑で岐阜地検高山支部に書類送検し、発表した。
捜査関係者によると、妻の部屋から見つかった日記には、夫への殺意をほのめかす記述があったという。
高山署や捜査関係者によると、さよ容疑者は10月20日、自宅寝室のベッドで寝ていた弘さんの首を細いゴム管で絞めて殺した疑いがある。一家は6人暮らしで、事件当時は夫婦2人だけだったとみられるという。
岩山さんは下半身不随で寝たきりで、主に妻が介護していたという。
2016年11月4日
京都府木津川市木津宮ノ裏
高齢夫婦が自宅で死亡、無理心中か
3日午後0時15分ごろ、京都府木津川市木津宮ノ裏の民家で、住人の男性(80)と妻(75)が死んでいるのを、男性を迎えに訪れた市内の高齢者介護施設の職員が見つけ、119番通報した。
男性は1階寝室のベッドの上で首に電気コードが巻かれ、服を着た状態であおむけに倒れていた。
妻は階段の手すりで布製のひもで首をつった状態で見つかった。
木津署によると、男性は半年ほど前から脳梗塞で寝たきりで、妻が介護していた。
この日から12日まで高齢者介護施設にショートステイする予定だったという。
家は施錠されており、室内に争った様子はなかった。
訪問した介護施設職員が親戚から鍵の置き場所を聞き、室内に入った。
妻の寝室から「(男性と)天国で笑っているわ」とパソコンで書かれた遺書のようなものが見つかった。
妻は親族に介護の悩みを相談していたといい、同署は妻が無理心中を図った可能性があるとみて調べている。
2016年11月6日
千葉県 茂原市
つえで殴打容疑で78歳夫を逮捕 被害の74歳妻は死亡
自宅で74歳の妻をつえで殴ってけがをさせたとして、千葉県警茂原署は6日、傷害の疑いで、同県茂原市中の島町、無職 渡辺亘浩容疑者(78)を逮捕した。
妻は負傷後に死亡し、茂原署は傷害致死容疑も視野に調べる。
逮捕容疑は4日午後5時半ごろ、妻の郷子さんの態度に腹を立て、腰や腹をつえで複数回殴ってけがをさせたとしている。
5日夜、同居している娘が「母の体が冷たくなっている」と119番通報し、駆け付けた消防が死亡を確認した。
【判決】
2018年2月7日、裁判員裁判が千葉地裁で開かれ、高橋康明裁判長は「重篤な傷害を負わせる危険な犯行だが、心神耗弱が認められる」として懲役3年、保護観察付き執行猶予5年(求刑懲役6年)の判決を言い渡した。
高橋裁判長は食事後の片付けを巡り「いつもは従順な妻が初めて自分の指示に従わず腹を立てたことが動機で、同情の余地はない」と判断。
アルツハイマー病による軽度認知障害と飲酒酩酊の影響を認め「自らの行動を制御することが困難だった疑いを踏まえると強く非難できない」と述べた。
一方で「長男、長女が処罰を望んでいない。アルコールの治療を受けるなど、事件に向き合う兆しがみえる」などと、執行猶予を付けた理由を述べた。
2016年11月18日
千葉県 神崎町
「介護疲れた」認知症の母の首絞め死なせる 容疑の息子逮捕
千葉県神崎町の住宅で、「母の首をロープで絞めた」と男性から110番通報があった。
駆け付けた警察官が、寝室のベッドの上で首にロープが巻き付けられた状態で横向きに倒れていた男性の母親(89)を発見した。
母親は病院に運ばれたが死亡した。
県警香取署は殺人未遂容疑で、居間にいた長男(53)を現行犯逮捕した。
「母の介護に疲れた」などと容疑を認めており、同署は容疑を殺人に切り替えて捜査している。
長男は今年9月に仕事を辞めて介護に専念していたという。
【判決】
母殺害容疑の長男を不起訴 千葉地検
千葉地検は母親殺害容疑の長男を不起訴にしたと発表。
昨年12月から約3カ月間、長男を鑑定留置して調べていた。
地検は詳しい理由を明らかにしておらず、「刑事責任能力について検討した結果、このような結論になった」としている。
2016年12月2日
埼玉県 越谷市
「室内から異臭が…」アパートに男女の遺体 親子か
埼玉県越谷市のアパートで、80代の母親とみられる女性と50代の息子とみられる男性の遺体が見つかった。
2日午前11時5分ごろ、越谷市袋山のアパート「コーポ袋山」102号室で、「室内から異臭がする」とアパートの管理会社から通報があった。
警察官が確認したところ、女性は畳の上に仰向けで倒れていて、目立った外傷はなかった。
男性は首に切り傷があり、近くに刃物が落ちていたという。
部屋は施錠され、争ったり荒らされた形跡はないという。
警察は母親が何らかの原因で死亡した後、息子が自殺した可能性があるとみて調べている。
2016年12月7日
北海道 稚内市
76歳女性死亡 頭部に打撲痕 付き添いの長男が自殺か
北海道警は7日、稚内市の住宅から救急搬送された高齢女性が同日未明に病院で死亡し、付き添っていた同居の長男がその後、住宅で首をつって死亡しているのが見つかったと明らかにした。
女性を事故と事件の両面で、長男を自殺とみて調べている。
稚内署などによると、女性は稚内市恵比須の無職、久保田千代子さん(76)。
職業不詳の長男、伸一さん(50)が6日未明に「母が頭痛を訴え、意識がもうろうとしている」と119番通報し、病院に付き添っていた。
久保田さんは7日午前1時45分ごろ、病院で死亡。
頭を打ったような痕があり、脳内に外因性の出血があった。
伸一さんが病院におらず連絡が取れないため、久保田さんの次男と署員が午前3時半ごろ自宅を訪ね、玄関近くで首をつっている伸一さんを発見した。
玄関は無施錠だった。
2016年12月15日
岡山県 岡山市 北区 西辛川
運転免許返納を巡って口論から79歳の母親を54歳の息子が殺そうとした
事故を起こした母親(79)に運転免許の返納を求めて口論になり、首を絞めて殺そうとしたとして、岡山西署は14日、岡山市北区西辛川、自称会社員、近藤浩一容疑者(54)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕した。
母親は病院に運ばれ重傷の模様で、近藤容疑者は「腹が立って殺そうと思った」と容疑を認めているという。
逮捕容疑は、14日午後6時40分ごろ、同居する母親(79)の顔などを自宅で殴り、首を絞めて殺害しようとしたとしている。
岡山西署によると、近藤容疑者は当時、飲酒していた。
近藤容疑者方をたまたま訪れた宅配業者が110番通報した
午後6時50分ごろ、宅配業者の男性が「おばあちゃんの叫び声が聞こえた」と110番した。
2016年12月17日
埼玉県 所沢市
マンションに84歳女性の遺体 息子が無理心中か
埼玉県所沢市のマンションの一室で84歳の女性が死亡しているのが見つかった。
息子が無理心中を図ったとみて警察が調べている。
14日午前10時半ごろ、所沢市のマンションの一室で、山田高子さん(84)が血を流して死亡しているのが見つかった。
山田さんはベッドの上に仰向けで倒れていて、体に数カ所の刺し傷や切り傷があった。
この直前、約25キロ離れた埼玉県東松山市の寺の駐車場で山田さんの息子(47)が死亡しているのが見つかった。
遺体のそばには山田さんの殺害をほのめかすメモがあり、警察は、息子が母親を殺害した後に自殺した無理心中の可能性があるとみて捜査している。
2016年12月18日
大阪府 高槻市 牧田町
介護疲れで? 夫の胸を包丁で刺し殺害 自ら通報した妻を現行犯逮捕
18日午前5時25分ごろ、大阪府高槻市牧田町の集合住宅で、「夫を包丁で刺した」と女の声で110番があった。
駆けつけた大阪府警高槻署員が、集合住宅の一室に住む無職、河野隆行さん(72)が、胸や背中から血を流してベッドの上にあお向けに倒れているのを発見。
病院に搬送されたが間もなく死亡が確認された。
同署は殺人未遂容疑で、通報した河野さんの妻を現行犯逮捕。
容疑を殺人に切り替えて調べている。
同署によると、逮捕されたのは無職、河野文江容疑者(61)。
調べに対し、「主人の介護ができなくなることを考えているうちに主人を殺して自分も死のうと思った」などと供述している。
ただ、夫婦の親族が同署に対し、「(隆行さんは)介護が必要な状況ではなかったと思う」と説明しているといい、詳しい経緯を調べている。
2016年12月18日
愛知県 名古屋市 昭和区 山里町
マンションで高齢夫婦ら3人死亡 練炭を燃やした跡
18日午後3時半ごろ、名古屋市昭和区山里町のマンションの一室で、住人の70代夫婦と40代の娘の計3人が死亡しているのを、昭和署員が見つけた。
署によると、同日午後2時45分ごろ、「入院していた患者から『自ら死を選ぶ。昭和署に連絡してほしい』と書かれた手紙が届いた」との通報が愛知県内の病院からあった。
そのため、患者の自宅であるマンションの一室に向かったところ、浴室で3人の遺体を発見した。浴室内には練炭を燃やした跡があり、3人は寄り添うように倒れていたという。
目立った外傷はなく、署は3人が心中したとみて調べている。
2016年12月21日
広島県 福山市 大門町
夫を絞殺 容疑で80代妻逮捕「すてきな夫婦がどうして」
広島県警福山東署は21日、夫の首を絞めて殺害したとして、殺人の疑いで同県福山市大門町1丁目の80代の妻を逮捕した。
殺人の容疑で逮捕されたのは、広島県福山市の無職・高田和子容疑者(81)。
12月21日午前11時半ごろ、自宅1階の居間で、夫・定男さんの首を布で締めて殺害した疑い。
和子容疑者は事件の後、家の外に飛び出し「大変なことをした」と近所の人に話していたという。
県警は、夫婦間に何らかのトラブルがあったとみて調べている。
同署などによると、21日午前11時40分ごろ、福山市大門町の住宅で「男性が倒れている」と近所の住民から119番があった。
男性は病院で死亡が確認された。
男性は妻と2人暮らしだったとみられ、妻が近所の住民に救急車を呼ぶように依頼したという。
近所の主婦(83)は「奥さんはいつも小ぎれいにしていて、亡くなった男性も元気に自転車に乗っていた。すてきな家庭だと思っていたのでとてもショックだ」と声を震わせた。
現場はJR山陽線大門駅南側の住宅などが集まる地域。
2016年12月25日
広島県 広島市 東区
65歳妻が72歳の夫を絞殺 介護疲れが原因か
広島市の住宅で、72歳の夫の首を絞めて殺害した疑いで65歳の妻が逮捕された。
警察は介護疲れが原因とみて捜査している。
広島市東区の小橋恵子容疑者は25日未明、自宅で夫の武司さんの首をロープのようなもので絞めて殺害した疑い。
小橋容疑者本人から通報を受けた警察と消防が現場に駆け付けたところ、武司さんが首にロープを巻き付けた状態で見つかり、その場で死亡が確認された。
小橋容疑者は当時、薬を飲んでふらついた状態だったため、一時、病院に搬送されて治療を受けた。
取り調べに対し、小橋容疑者は「間違いありません」と容疑を認めていて、警察は本人の供述や生活実態から介護疲れが犯行の原因とみて、詳しい動機などを調べる。
2016月12月28日
和歌山県 和歌山市 鷹匠町
アパートに高齢夫婦の遺体 無理心中か
和歌山市鷹匠町のアパートの男性(76)方で、新聞配達員から「玄関内で男性が首をつっている」と110番があった。
和歌山県警西署員が駆けつけたところ、玄関先で男性がドア上部の金具に掛けたナイロン製のロープのようなもので首をつっており、寝室で横たわった状態の男性の妻(81)が見つかった。
まもなく2人の死亡が確認された。
和歌山西署によると、妻に目立った外傷はなく、室内に荒らされた跡もないことなどから無理心中の可能性もあるとみて調べている。
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