妻を殺害しようと 妻を刺したとして 滋賀県警は 16日、 同県 米原市 米原 の 無職 田部善一容疑者(86) を 殺人未遂容疑で 現行犯逮捕したと発表した。
妻は死亡。
県警は 容疑を殺人に切り替えて 調べる。
田部容疑者は「腹が立って刺した」と 容疑を認めているという。
米原署によると 田部容疑者は 16日 朝、
自宅で 妻 みどり さん(87)の首を 包丁で 複数回 刺して 殺害しようとした 疑いがある。
夫の田部は みどりさんと 二人暮らしで、
「妻の のどを刺した」と 自ら 110番通報したという。
市によると、田部容疑者は 2016年 2月、
「妻の物忘れがひどい。生活に支障が出てきている」
などと市に相談。
市は みどりさんを 要介護認定し、みどりさんは 自宅などで 介護サービスを受けていた。
田部容疑者も ひざを痛め、18年 6月に 要介護の認定を 受けたという。
田部善一容疑者(86) は「介護に疲れた」という趣旨の相談を 市に何度もしており、
先月 14日には 家族が 市の担当者らと 今後の支援について 話し合ったという。
(朝日新聞ニュース)
夫 田部善一容疑者(86) に 懲役10年の実刑判決
認知症の妻を刺殺したとして、殺人罪に問われた 夫 田部善一被告(86) の裁判員裁判の判決が
22日 大津地裁であった。
大西直樹裁判長は 「身勝手で短絡的な犯行」とし、
懲役10年(求刑懲役12年)を 言い渡した。
大西裁判長は判決理由で、
田部被告は、妻みどりさん=当時(87) = が 何度も 朝食を 探すなどした様子に、
認知症の影響と知りながら 怒りを爆発させ、強固な殺意を持って犯行に及んだ、と指摘。
介護などで 精神的な負担を蓄積していた点に「同情の余地はある」としつつ、
将来の不安などから、みどりさんの老人ホームへの入所を断り続けていたとし、
「被害者にとって最善策ではなく、自分の都合を優先した」と断じた。
昨年7月16日。 滋賀県 米原市の自宅で 妻に激高し、包丁で 首を複数回突き刺して 失血死させた。
60年近く連れ添った伴侶を刺殺するという最悪の結末。
公判で浮かび上がったのは、親族や福祉の勧めがあったにもかかわらず、
認知症の妻の施設入所を拒み続けた被告の姿だ。
専門家は「規範に自縛されがちな高齢の男性介護者の特性が現れた事件」と指摘する。
判決などによると、妻が認知症と診断されたのは2011年ごろ。
17年からは、週6日で 通所介護や訪問介護を受けていた。
田部被告が妻を介護することは少なかったというが、 不慣れながらも2人の朝食を作るなどしていた。
田部被告は、同年ごろから、自分の意に沿わない行動や言動を繰り返す妻に 怒鳴ることが増えた。
別居の息子や 福祉関係者が協議し、妻の老人ホームへの入所を何度も勧めたが、拒否し続けた。
息子2人の証言によると、昔から家族の意見を聞き入れず、「亭主関白」だったという。
田部被告は公判で、妻の施設入所を拒んだ理由について、
独居後の孤独死や経済的な不安の他、
「(妻の入所を)周りから冷酷と見られると思った」 と述べ、
「入所の話し合いで私は蚊帳の外だった」 と話した。
話し合いが続く中で妻への不満を募らせ、何度も妻の首を刺す犯行に至った。
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